東京都は5年後のオリンピック・パラリンピックに向けて、水素エネルギーで走る燃料電池バスの導入を目指し、実際に都営バスの路線を走らせて燃費の性能などを調べる実証実験を27日から始めた。
燃料電池バスは、燃料の水素を酸素と化学反応させてできる電気を使って走り、水だけを排出し二酸化炭素を出さないのが特徴で、来年度中に販売が始まる予定。
東京都は、オリンピック・パラリンピックが開かれる2020年までに、都内全体で100台以上導入することを目指していて、27日から実際に都営バスの路線を走らせる実証実験を始めた。実験は4日間にわたって行われ、渋谷区や新宿区などを回るルートと、中央区や江東区など臨海部を回るルートを走り、軽油と比べて燃費の性能がどう違うのかや、夏場にクーラーを効かせた場合、どれぐらい水素が減るのかなどを検証するという。
東京都地球環境エネルギー部の堀哲計画担当課長は「燃料電池バスの導入は、水素社会を実現させる大きな一歩になると思うので、大都市の東京でぜひ実現したい」と話していた。
東京都は2020年までに乗用車タイプの燃料電池車も6000台普及させるとともに、水素を供給する水素ステーションを今の5か所から35か所に増やす計画。
「NHK」より